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その12・・・パッカ型とアスー型

今回から、いよいよ大型になるジャイアント・ピーコックバスの系統のお話しに入ります。

さて、日本の熱帯魚界には、白いスポットが並んでいるピーコックバスの個体をホンモノ・テメンシスと呼んで上位ランクつけして、高額で販売する奇妙な風潮がありました。ブラジルでは、いわゆるホンモノ・タイプをツクナレ・パッカと呼んでいます。哺乳類のパカ(現地名パッカ)に色彩が似ているからです。

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哺乳類のパカ

ホンモノがいればニセモノがいるんでしょうねぇ(笑)。体側のバーが明瞭なものがニセモノ・タイプです。ブラジルでは、このニセモノ・タイプをツクナレ・アスー(厳密には、テメンシス・ピーコックバスのニセモノ・タイプ)と呼んでいます。このブログ中では、今後ホンモノ・タイプをパッカ型、ニセモノ・タイプをアスー型と呼ぶことにします。写真で比較してみましょう。

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ホンモノと呼ばれる色彩の個体(パッカ型)

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ニセモノと呼ばれる色彩の個体(アスー型)

パッカ型(ホンモノ)とアスー型(ニセモノ)にはいろいろな相違があります。まず色彩。スポットの有無はもちろんですが、前者には全体に薄い紫色の輝きがありますが、後者は明瞭な緑灰色と黄色が基調です。前者は、小型個体が多いですが、70cmを超えるヤツもいます。後者にはたまに20センチくらいの小さいものもいます。
次に体型。前者は、後者よりスレンダーで安定した流線型をしています。
グランデ・オガワが気がついた形状の最大の差異は、側線ですね。後者は、シクリッドの定番、すなわち2本に分かれているのですが、前者は、それがつながっていて、エラ後ろから尾柄まで1本になってます。この点だけでも、まるで同種には思えないんですが、実際にツクナレ・パッカはシクリッドじゃないんじゃないか、という学者さんさえいました。

そしてアングラーなら、同サイズなら前者のほうが、よりパワフルで、スピードも速いということに、簡単に気がつきます。ブラジルの釣りTV番組や雑誌でも、それはしばしば語られています。さらに生息環境も違いますね。前者は流水部を好みますが、後者は湖のような止水に多いんです。
実をいうと、グランデ・オガワも、ツクナレ・パッカとツクナレ・アスーは、別の種と思っていたことがありました(笑)。しかし、両者は必ず同じ場所にいるしなぁ…… と悩みました。この疑問をズバリと斬ってくれたのは、ネグロ河の上流に住むインディオの末裔、スゴ腕漁師のシュシュワの一言でした。
「ツクナレ・パッカには、頭に肉瘤があるヤツは、絶対にいない」 これで、眼からウロコが落ちたみたいです。
結論で言うとパッカ型(白斑タイプ)とは、同種内のノン・スポーニング・フェーズ(まだ成熟に至らず、産卵にからんでいない状態の相)なんです。性成熟する時期は、小さくても元気で色気が強いヤツ、大柄なのに意外と清純なヤツと、個体や環境によって幅が大きいのに違いありません。
成熟を始めると、脂がのって体高が増します、ともなって泳ぐスピードがやや落ちます。そして、身体が疲れる流れ場を避けるんです。スポットが消えだし、黒いバーが明瞭になり色も変わります。その後、成熟を始めた中間型の個体多数で変異途中で側線は徐々に切れ、完熟すると2本に分かれることを確認しました。

すなわち熱帯魚界のホンモノとニセモノは、まったくの同種です(大笑)。

ちなみに、英語圏では、パッカ型をスペックルド・ピーコックバス。アスー型をジャイアント・ピーコックバスと呼んでいます。IGFA(国際釣り協会)の種類判別もかなり怪しいところがあります。
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その11・・・ケルベリー

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今回は、イエロー・ピーコックバスのケルベリーです。トカンチンス河水系の特産種です。

ケルベリー・ピーコックバス(シクラ・ケルベリー Cichla kelberi )

シクラ・ケルベリーの色彩パターン
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種のIDキー
1. 3つの背部の黒バーは、クサビ状あるいは板状。
2. 腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半分に、細かい明るいスポット、あるいはレオパード模様がある。

ケルベリーは、2006年に記載されました。この種で最も重要なIDキーは、2.。ほかの全てのシクラ属の種には、このスポットや模様がないので、明瞭に区別ができます。
スポットの数は、シンプルなもの、まるでレオパードのようにカラフルなものなどがいますが、狭い水域に移植され繁殖している一群に変異が激しいようです。
天然分布は、ブラジルのアラグァイア・トカンチンス水系のみです。下流部からかなり上流部まで生息しています。
トカンチンス河の源流は、ブラジルの首都ブラジリアにあります。この辺りは、古くから交通の便がよかったため、やはり同水系の特産種であるシクラ・ピキティー(後述)と一緒に分水嶺を越えて、パラナ河(ラプラタ水系)やサン・フランシスコ河(ブラジルの独立河川)、サンパウロのダム湖などに移植され、新天地でおおいに自然繁殖をしています。

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自然分布域のアラグァイア河中流のケルベリー

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自然分布域のトカンチンス河下流ツクルイ・ダム湖のケルベリー

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サンパウロ市の近郊パライブーナ・ダム湖の移植ケルベリー

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ハデハデ色彩のケルベリーもいる

その10・・・プレイオザーナ

今回は、イエロー・ピーコックバスのプレイオゾーナです。マデイラ河水系の特産種です。

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プレイオゾーナ・ピーコックバス(シクラ・プレイオゾーナ Cichla pleiozona)

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シクラ・プレイオゾーナの色彩パターン

種のIDキー
1. 3つの背部の黒いバーは、クサビ状あるいは板状。
2. 尾柄の部分に、4番目のバーがある。
3. ほかのイエロー系の種より側線鱗の数が多い。
4. 腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半分に、スポットがない。

プレイオゾーナは、2006年に記載されました。モノクルスにかなり近縁ですが、本種で最も重要なIDキーは、2.と3.とされています。
天然分布は、ブラジルおよびボリビア、ペルーのマデイラ水系の上流部。マモレ川やグァポレ川に生息しています。

その9・・・モノクルス

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今回は、イエロー・ピーコックバス代表種のモノクルスです。

モノクルス・ピーコックバス(シクラ・モノクルス Cichla monoculus)

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シクラ・モノクルスの色彩パターン

種のIDキー
1. 3つの背部の黒いバーは、クサビ状あるいは板状。
2. バーの前から3番目は、眼球状にならない。
3. 腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半分に、スポットがない。

モノクルスは、ドイツの博物探検家スピックスがアマゾンの中央部で採集し、氷河時代という語を創ったルイス・アガシが、1831年に記載した種です。過去に熱帯魚雑誌でオセラリスとされていた写真は、ほとんどがこの種でしょう。イエロー系・グループの代表種ともいえます。
全体の色彩は、シンプルなもの、かなりカラフルなものがあり変異が激しい(将来、いくつかの別種に別けられる可能性が高い・後述)。
シクラ属中、もっとも広範囲な天然分布をもっています。アマゾン上流部のペルー、エクアドル、コロンビア。バイショ・アマゾナスと呼ばれるブラジル・アマゾン本流の低地全域(国境~河口のマラジョ島まで)、ネグロ河の支流など。

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アマゾン低地部のモノクルス(典型的なタイプ)。

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ウァトマン川の中流部バルビーナ・ダム湖のモノクルス。別種に見える?

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ペルー・アマゾン、イキトスに近いナナイ川のモノクルスは、美しい。

その8・・・ニグロマクラータ

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ネグロ河、オリノコ河の上流部に特産のイエロー・ピーコックバスです。

ニグロマクラータ・ピーコックバス(シクラ・ニグロマクラータ Cichla nigromaculata)

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シクラ・ニグロマクラータの色彩パターン

種のIDキー
1. 成魚の3つの背部の黒いバーは、短めである。
2. オセラリスのように、バーの前から3番目が、眼球状になる個体もいる。
3. 3つの黒いバーの間に明瞭な黒い斑紋、あるいは薄いバーが入る。
4. 腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半分に、スポットがない。

ニグロマクラータは、1843年にネグロ河を模式産地として記載されました。オセラリスに近縁ですが、IDキーの3.で区別できます。ネグロ河のニグロマクラータは、オリノセンシスと誤同定されることがあります。天然分布は、ネグロ河の上流、カッシキアーレ水路(ネグロとオリノコをつなぐ水道)、オリノコ河の上流。

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ニグロマクラータは、オセラリスに似ているが、黒いバーの間に黒い斑紋が入ることで区別できる

その7・・・オセラリス

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イエロー・ピーコックバスの5種類の各説を展開しましょう。まず今回はオセラリス種から。

オセラリス・ピーコックバス(シクラ・オセラリスCichla ocellaris)

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シクラ・オセラリスの色彩パターン


種のIDキー

1. 成魚では、3つの黒いバーの背部の濃黒部分は、短めで側線を(ほとんど)超えない。
2. バーの前から3番目(一番後ろ、背ビレ軟条の下)が、必ず眼球状になる。
3. バーの間に、顕著な黒い斑紋や薄いバーが入らない。
4. 腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半分に、スポットがない。

オセラリスは、ギアナ地方を模式産地として1801年に記載されました。熱帯魚界で、もっとも有名な種名なんですが、過去に世界中の熱帯魚雑誌でそう紹介されていた個体は、ほとんどが誤同定でした(笑)。この種で最も重要なIDキーは、2.です。すなわちバーの前から3番目が、必ず眼球状になることです。
天然分布は、フランス領ギアナ、スリナム、ガイアナ(エセキボ川など)のギアナ3国、ブラジルでは、ネグロ河支流ブランコ川水系のタクトゥー川、ウラリクアラ川付近のみにしかいません。本種は、ギアナ地方からUSAに移植され、フロリダでナチュラライズしています。下写真は、ブラジル・ロライマ州、ウラリクアラ川水系のホンモノ・天然・オセラリス。

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ブラジルの最北部、ロライマ州の渓流のよどみでヒットしたオセラリス

その6・・・ハイランド・ピーコックバス群のIDと分布


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ハイランド・ピーコックバス類の代表種ブルー・ピーコックバス(シクラ・ピキティ)

イエロー系とジャイアント系の中間くらいのサイズになるピーコックバス類です。ブラジル高原が天然分布地です。現在3種が記載されています。

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ブラジル・ハイランド・ピーコックバス系・グループの色彩パターン

グループのIDキー

1.眼球の後ろの黒斑がある。スポット状で、数は少ない(図①)。
1. 胸ビレ後部の腹側部に、側線と並行した方向に延びる雲状の黒斑がない(図②)。
2. 他のグループの種類より、成魚で体高がある。
3. 最大サイズは、イエロー系とジャイアント系の中間に位置し、マックスで5~6キロ程度である。
4. ブラジル高原からアマゾン河の南岸に注ぐ河川の中流部より上流に生息する。

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①  シクラ・ピキティー(★印が、天然分布地域)
② シクラ・メラニナエ
③ シクラ・ミリアナエ
④ ツクナレ・フォゴ(レッド・ピーコックバス)
⑤ ミリアナエの分布地とされるが、別種になる可能性がある地域

その5・・・ジャイアント・ピーコックバス群のIDと分布

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ジャイアント・ピーコックバス類の代表種シクラ・テメンシスのパッカ型

大型に成長するピーコックバスのグループです。タンニン質のブラック・ウォーターを好むピーコックバス類です。現在5種が記載されています。

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ジャイアント・ピーコックバス系・グループの色彩パターン

グループのIDキー

1. 背部の黒いバー(図①)は、基本が3本で、細長く、側線を越えて腹部まで長く伸びる。
2. バーは、テメンシスとピニーマを除き、成魚になると顕著に膨らんだり途切れる。
3. 眼球の後ろに、雲状あるいは点状の黒斑が必ずある(図②)。黒斑の続きは、ときにエラ蓋にも及ぶ。
4. 胸ビレ後部の腹側部に、側線と並行した方向に延びる雲状の黒斑がない(図③)。
5. ノン・スポーニング・フェーズ(後述)が、たいへん明瞭である。
6. 成魚は、エラの下部、腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半部が、オレンジ~鮮血色に染まる傾向がかなり強い。
7. この系統のピーコックバス類は、他のグループのものより巨大になる。

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① シクラ・テメンシス
② シクラ・ヴァゾレリー
③ シクラ・ティロルス
④ シクラ・ジャリイナ
⑤ シクラ・ピニーマ
⑥ 新種の記載、あるいは発見が期待できる地域


その4・・・イエロー・ピーコックバス群のIDと分布

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イエロー・ピーコックバス類の代表種シクラ・モノクルス

イエロー・ピーコックバス類は、全体的に黄色~黄金色を基調とした色彩をもったピーコックバスのグループです。南米大陸の広範囲に分布しています。現在5種類が記載されています。各説は後述します。


イエロー・ピーコックバス系・グループの色彩パターンpi-07.jpg

グループのIDキー

1. 背部の黒いバー(図の①)は、基本が3個で、腹部まであまり長く伸びない。
2. 胸ビレ後部の腹側部に、側線と並行した方向に延びる雲状の黒斑(図の②)あるいは黒点がある。この雲状の模様は、サイズや形に、大きなバリエーションがある。
3. 眼球の後ろからエラ蓋にかけて、黒斑や黒点がない(図の③)。ごく稀な例外で、エラ蓋に小さな黒点が少数でる個体がいる(もしかしたら、ハイブリッド)が、雲状となるものはいない。
4. ノン・スポーニング・フェーズ(後述)の個体をグランデ・オガワは、明確には観たことがない。
5. この系統のツクナレは、他のグループのものより大型にならない。アダルトの平均サイズは、1キロ~1.5キロ。2.5キロ級は釣ったことがあるが、3.5キロは超えないかもしれない。
6. 流水にもいるが、どちらかといえばラーゴ(湖沼)の住人である。
7. 各地で、美味しいツクナレと賞賛されている。

イエロー・ピーコックバス類(①~⑤)とグループに分類できない種(⑥と⑦)の分布地域図pi-06a.jpg

① シクラ・オセラリス
② シクラ・ニグロマクラータ
③ シクラ・モノクルス
④ シクラ・プレイオゾーナ
⑤ シクラ・ケルベリー(★印が、天然分布地域、その他は移植地域)
注:イエロー・ピーコックバス系の種は、分布が重ならない。
⑥ シクラ・オリノセンシス
⑦ シクラ・インテルメディア

その3・・・グループに分ける

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グランデ・オガワの30年の観察&知見(アマゾン大全)とKullander & Ferreiraの論文を基に、最新ツクナレ族分類論を展開してみましょう。まず独断的に大まかなグループ(2009年版)を創ってみました。

1. イエロー・ピーコックバス系・グループ
2. ジャイアント・ピーコックバス系・グループ
3. ハイランド・ピーコックバス系・グループ
4. グループ入りが明確でない種たち

その2・・・15種類のシクラ属

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ツクナレ族(シクラ属)は、シクリッド最大の種を含む完璧なフィッシュ・イーター類です。『シクリッドって何ですか?』ってアングラーは、サイト検索で調べて勉強してくださいね。
この仲間は、フィッシングのターゲットとして、テラ(地球)上で最もアグレッシブな魚族の一つとしても知られるようになりました。しかし、USAやユーロ、そして日本から、ブラックバスに飽きた釣り人がアマゾンを訪れることが多くなったのは、ここ15年くらいでしょう。それ以前は、現地の情報がまったく希薄でした。アマゾンの博物学者を自称するグランデ・オガワは、こいつらを釣りたくって30年前の極東を抜け、当時はリールを使っている人も稀だった未知の領域に踏み込みました。
シクラ属は、約200年前にヨーロッパの博物学会に登場しています。その後、10数種が記載され、あるものはシノニム(同種異名)として消えていきました。結果として、つい最近まで、全部で5~6種であるというのが通説になっていました。
いろいろな場所でいろいろな個体を釣っているグランデ・オガワは、20年くらい前から「ツクナレは、20種以上はいるんだぜ!」と人に語ってきたんです。そして、学者さんたちの二世紀にもわたる怠慢を、ときに鼻で笑っていましたが……
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2006年、ついに魚類学会の快挙(大げさかな?)!  Kullander, Sven O. & Efrem J. G. Ferreira; 2006; "A review of the South American cichlid genus Cichla, with descriptions of nine new species (Teleostei: Cichlidae)"; Ichthyological Explorations of Freshwaters; v. 17; n. 4; pp. 289-398. という論文が発表されました。これでシクラ属は、一気に15種類に増えました。もちろんグランデ・オガワは、「まだ、10種類以上は楽勝でいくなぁ……」と考えています(笑)。まずピーコックバス類の全体に共通する特徴を挙げましょう。
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ピーコックバス類(シクラ属)のIDキー
1. 体型は、体高のあるスズキ型(いわゆるバス型)である。
2. 口蓋が大きく、食性は完全なフィッシュイーターである。
3. 体側に3本~数本の黒いバーがある。バーは、個体変異、個体のフェーズ(相、そのときの状態)、あるいは水質などにより、ほとんど見えない場合がある。しかし、よく見ると、存在を認識できることが多い。
4. 尾ビレのつけね部分に眼球状の斑紋がある。
5. 性成熟した♂の頭部に肉瘤が盛りあがる。
6. 成魚は、エラの下部、腹ビレ、尻ビレ、尾ビレの下半部が、オレンジ~鮮血色に染まる傾向がある。

その1・・・地名マップ

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いよいよ『ピーコックバスの研究』でいきましょう。このブログで載せる内容は、おおむね2009年に熱帯魚雑誌アクアライフに執筆したものに加筆&修正を加えたものです。写真も増やしました。実をいうと筆者であるグランデ・オガワ、出版されたアクアライフ誌が何月号か知らないし、まだ見てもいないんですけどね(笑)。
本シリーズは、種類が多いためけっこう長編になります。ちょっと小難しい内容も含まれますので、そのつもりで……

ブログ文中に登場する河川名や地名マップ
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N1:アラグァリ川
N2:ジャリ川
N3:パルー川
N4:トロンベッタス川
N5:ニャムンダ川
N6:ウァトマン川
N7:ネグロ河
N8:ブランコ川
N9:タクトゥー川
N10:ウラリコエイラ川
N11:カシキアレ水路
N12:ジャプラ河
N13:ナナイ川
H1:ウカヤリ河
H2:マラニョン河

S1:カッピン川
S2:トカンチンス河
S3:アラグァイア河
S4:シングー河
S5:イリリ川
S6:スイア・ミスー川
S7:タパジョース河
S8:サン・ベネジット川
S9:テレス・ピーレス川
S10:ジュルエナ川
S11:アリノス川
S12:マデイラ河
S13:マモレ川
S14:ガポレ川
S15:ルーズベルト川
S16:プルース河
S17:テッフェ川
S18:ジュルア河

A1:オリノコ河
A2:マグダレーナ川
A3:エセキボ川
A4:パルナイーバ川
A5:サン・フランシスコ河
A6:パラナ河
A7:パラナパネマ河
A8:グランデ河
A9:パラグァイ河
A10:ピキリ川
A11:パライーバ・ド・スル川
D1:ツクルイ・ダム湖
D2:バルビーナ・ダム湖
D3:イトゥンビアーラ・ダム湖
D4:イタイプー・ダム湖
D5:パライブーナ・ダム湖

① ベレン
② サンタレン
③ イタイトゥーバ
④ マナウス
⑤ サルバドール
⑥ ブラジリア
⑦ サンパウロ
⑧ フォス・ド・イグアスー
⑨ イキトス




パンタナル(3)

今回は、パンタナルをとりまく環境など、もろもろのお話しをしましょう。

周囲を高原で囲まれたパンタナル
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ウィキペディアによると湿地とは、『淡水や海水により冠水する、あるいは定期的に覆われる低地のことである。生物、特に水生生物やそれを餌とする鳥類の重要な生育・生息場所となる。』となっています。
平地で水がたまる環境ってのは、周囲が高台になっていることが条件になります。南米大陸の中央部にあるパンタナルは、ブラジル高原や、その一部をなすマットグロッソ高原、アンデスの東の斜面の端っこなどに囲まれています。

ブラジル高原

ブラジル高原の範囲
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高校くらいの地理か地学で楯状地ってのを習ったことないですか? 世界の大陸にある広大なテーブル状の台地のことですね。島国の日本にはありません。南米大陸で中央にデンと腰を据えてるのがブラジル高原(ブラジル楯状地)です。最近は中央高原とも呼ばれてます。一般に楯状地ってのは、岩盤の起源が古くて、ブラジル高原も先カンブリア代(古生代の前)の岩石を基調としてるんですが、ところどころのくぼみに、それ以降の堆積物がたまっている場所も点在しています。

ブラジルのグランドキャニオン

シャッパーダ・デ・ギマランエスの奇岩
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ブラジルのグランドキャニオンと呼ばれているのが、マットグロッソ州クイアバ市の東方(車で1時間くらい)にあるシャッパーダ・デ・ギマランエス高原です。ブラジル高原の台地がパンタナル低地にかかる部分で断崖を形造ってます。台地の上を流れてきたいくつもの河川が、ここで見事な滝となって落下しています。

シャッパーダ・デ・ギマランエス高原の『花嫁のベールの滝』
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化石も豊富

ブラジル高原の西の端、すなわちパンタナルの東方の壁の部分は、パラナ堆積盆地という古生代デボン紀から中生代白亜紀の地層が露出しています。
シャッパーダ・デ・ギマランエス高原では、デボン紀やら白亜紀の化石が産ます。

『花嫁のベールの滝』付近で産出するデボン紀のワンソクガイ化石
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シャッパーダ・デ・ギマランエス高原で化石が産した肉食恐竜ピクノネモサウルスの復元模型
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豊富な湧水地
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パンタナルの一帯は、湧水地が多いことでも知られています。南マットグロッソ州のボニータは、有名な観光地になっていますが、その他にも無名の場所がいくつかあります。恐ろしいほどに水が澄んでいて、魚群と一緒に舞い踊り(タイやヒラメはいませんが……)もできます。
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湿地帯は小魚の宝庫
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湿地ってのは、水が停滞するんで、沈澱で次第に水がキレいになっていきます。パンタナルでは熱帯の陽光が澄水に差し込みますから当然、植物の繁茂が盛んになります。植物&動物プランクトンがたいへん増えやすい環境です、さらにプランクトンをエサにする小魚たちも爆発的に増殖します。

ランバリ
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南米大陸を代表する小魚に、カラシン類のアスティアナックスという魚がいます。現地ではランバリと呼ばれています。

大型魚が暴れるルファーダ

ランバリの魚群
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パンタナルの一角にあるクイアバ河などでは、2月ころの増水期に生まれたランバリが、5月に大量に遡上する現象があります。これをルファーダと呼んでいます。
今はもう魚油ランプなんてものは、ブラジルのド田舎でも使いませんが、昔はルファーダが始まると、河畔の住民は狂喜してランバリを大量に採って利用しました。
大型のフィッシュイーターもルファーダに狂います。いくらでも美味しいエサを飽食できるからです。ドラードやピンタードなどのナマズがそこかしこに炸裂飛沫をあげまくります。ルファーダの規模は年々小型化しているようですが、グランデ・オガワは何回か出会っています。もちろん、そのチャンスにドラードを釣りました。

ランバリの南蛮漬け

ランバリは、ちょっと小骨が硬いですが、美味しい魚です。ブラジルでも中央から南部地方のヒトに人気があって、フリット(から揚げ)がビールのツマミに賞賛されています。

ランバリのフリット
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グランデ・オガワは、このランバリが多量に採れたとき、しばしば南蛮漬けを作りました。レシピは、フリットを醤油、酢、ごま油を混ぜたものに漬け込むだけ。数日以上、冷蔵庫で寝かすと小骨も柔らかくなり、たいへん美味しい肴になります。

付録;パンタナルのピーコックバス
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上の写真は、村越正海さんとブルー・ピーコックバス。撮影は、パンタナルのピキリ川です。もともとラ・プラタ水系には、ピーコックバス類は生息していませんでした。今から20年ほど前、牧場の池で飼っていたものが洪水で逃げ、自然繁殖を始めました。強力なプレデーター(天敵)がいなかったんでしょう。エサもランバリなんかが豊富。結果として爆発的に増えました。ピキリでは、2キロ級がたくさん釣れます。ときどき食用にキープしたりもします。
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定番は昼食用の薪火焼き。持参の冷えた缶ビールが美味い!

パンタナル(2)

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パンタナルで出会える(可能性の高い)動物たち

ジャガー


南米で最強の猛獣といえば、もちろんジャガーです。体長1.8m、体重130kgに達します。人間くらいなら軽く一撃で倒せる実力の持ち主ですが、性格は比較的(トラやライオンに比べ)に温和(?)。好んでヒトを襲うようなことは、近年は滅多にありません。   
反対に、人間にはずいぶんと殺されてきました。南米は温暖で土地が広いので、牧畜が盛んです。ジャガーにとって、逃げもしないボケっとした子牛は、恰好の獲物になりました。美味しいし……
そんだもんで、ジャガーは、牧場主にとって憎っくき天敵となったわけです。この肉食獣は、前日に殺した獲物を夜になって戻ってきて食うという習性があります。それを待ち伏せすればライフルで簡単に倒せます。豪華な毛皮も売れます。こうしてジャガーは近年、その数を極端に減らしてしまいました。ところが……

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ピキリ川畔の野生ジャガー

一般のヒトが地球上でもっとも容易に野生ジャガーを観察できる場所は、グランデ・オガワがフィッシング・チームを組んでいるピキリ川の周辺に間違いないと思います。
もちろん理由があります。このピキリの近郊では、ブラジル政府が『オペラソン・オンサ』すなわち、『ジャガー・オペレーション』というのをやっています。牧場の子牛がジャガーに食われたら、その子牛の代金を政府が支払う、ってシステムです。すなわちジャガーを撃ち殺さなくても、牧場主に損害がありません。この『オペラソン・オンサ』をやっている場所では、ジャガーがかなり増えています。グランデ・オガワもすでに数回以上、ボートからピキリ川岸辺のジャガーを観てますね。このシチュエーションでは、まったく危険はありません。怖くもないです。ただの大きなネコです(笑)。

ピューマ
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これも大きなネコです。体長1.8m、体重100kgに達しますが、ジャガー以上に温和であることに定評があります。スリムな獣です。格好いいです。

カピバラ
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世界最大のネズミとして有名ですね。体重50kgを超えます。パンタナル地方には、たいへん数が多い半水生獣です。しばしば親子づれで観察されます。オシリがカワイイです。

オオカワウソ
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全長(頭から尾の先端)2m、体重35kgくらいのイタチに近縁の獣。昼行性。大量の魚を食います。オオカワウソが生息することは、そこが魚類の宝庫であることの証ですね。数匹くらいで群れを作ります。ウギャー、ウギャーとたいへん大きな声で叫びます。現地では、アリラーニャと呼ばれます。

クビワペッカリー
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一般にペッカリー(ニオイイノシシ)の仲間は、出会うのがたいへん難しい動物です。肉が美味しいので人間に狙われ、たいへん用心深くなっているからです。パンタナル地方でもピキリ地方くらい奥地になると、ノンビリしていて、観察も容易です。

ブラジルバク
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こいつも用心深いことに定評のある野生獣ですが、ピキリ川ではしばしば遊泳中の個体に出会えます。パイロットが用心していないと、たまにモーターボートに衝突しそうになります。

鳥類

スミレコンゴウインコ
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オウムやインコの仲間では、最大のトリ。希少なことでも知られ、地球上に7000羽程度しかいないと言われています。日本で密売品が1羽400万円というニュースもありました。ところが、グランデ・オガワが使うパンタナルのインフラ(ロッジ)の庭にはたくさん(何億円分も・・・)飛んでいます。このスミレコンゴウインコだけ見に行くツアーというのをブラジルの旅行エージェントがやっていますけど、結構高額です。 グランデ・オガワとドラード釣りに行けば、いくらでも見放題。お得ですよ(笑)。

トキイロコンドル
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開翼2メートルを超えるデカいコンドルの仲間です。これもけっこう稀少鳥です。パンタナルでは、ときどき観察できます。

爬虫類

パラグァイカイマン

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パンタナル地方にいくらでもウジャウジャいるのが、このワニ。アマゾン地方に多いメガネカイマンに似ているが、吻部がやや短くて幅広。魚食性が強く、滅多に大型動物は襲わない。最大で全長3メートルくらい。ルアーをよく追いかけて食いつく。

イエローアナコンダ
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2種類が知られるアナコンダのうち、イエローアナコンダがパンタナルに生息いている。名前のごとく黄色っぽい。普通のアナコンダよりやや小さいが、全長数メートルくらいにはなる。8月ころのサギ類のバード・コロニア(鳥の営巣場)の下で、雛が落ちてくるのを待っていることがあります。たまに道路を横断しているのに出会います。

その他、出会える可能性のある生き物

上記に挙げなかったものを列記してみよましょう。アルマジロ類、オオアリクイ、コアリクイ、リスザルやオマキザルなどの新世界猿類、アグーチとパカ(共にテンジクネズミ類)、ヌマジカ、タテガミオオカミ、ヤブイヌなど。

★ 南米魚釣漫遊ブログに最新記事を書きました

裏庭の住人


パンタナル(1)

パンタナル(1)

パンタナルとは?
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パンタナルは、上写真の黄緑色の部分です。キャッチは、世界最大の湿地帯。多くの部分は、ブラジル中央西部のマットグロッソ州とマットグロッソ・ド・スル州に含まれますが、一部はボリビアとパラグアイにまたがっています。よく比較に使われるフレーズは、『日本の本州より大きい』です。総面積195,000平方キロメートルほどあります。2000年に「パンタナール自然保護地域」としてユネスコの世界遺産に登録されました。

パンタナルか?、パンタナールか?

故人となられましたが、ブラジル研究家の中隅哲朗氏(グランデ・オガワもよく存じ上げておりました)は、その著書『パンタナール』(無明舎)で、ポルトガル語では、パンタナールとナールと伸ばして発音するのが正しいと説かれていましたが、グランデ・オガワ的にはどっちゃでもイイと思います。
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パンタナル空撮(ピキリ川)

ちなみにポルトガル語でパンタノが湿地、パンタノが広がっているトコがパンタナールという意味です。つまりパンタナルだけでは、固有な地名を意味していません、
ユネスコ世界遺産に指定された地域は、ブラジルでは正式には、パンタナル・マットグロッセンセ(マットグロッソにあるパンタナル)。ボリビアやパラグァイでは、グラン・チャコと呼ばれています。

パンタナルへの入りかた

ブラジルで基点となるのは、マットグロッソ州のクイアバ市と南マットグロッソ州(マットグロッソ・ド・スル州)のカンポ・グランデ市です。クイアバ市は、オガワのアマゾン・フィッシング・サイト内に解説がありますので参考にしてください。
http://www.supermercardo.com/aflo_059.htm
クイアバ市とカンポ・グランデ市は、国際線の発着するサン・パウロから国内空路で入れます。時間はかかりますが、長距離バスでも行くことが可能です。
クイアバ市から街道で南下すると2時間~3時間くらいでパンタナル北端の一角に入れます。カンポ・グランデ市から街道で西進すると、やはり2時間~3時間くらいでパンタナル東端の領域に到達します。ところどころに釣りロッジが点在します。
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ロッジのドラード料理

おもな釣り場

パンタナル一帯には無数の釣り場がありますが、グランデ・オガワがお勧めするのは、以下の2か所ですね。これらもアマゾン・フィッシング・サイト内に解説がありますので参考にしてください。
ピキリ川(マットグロッソ州)
クルンバ周辺(南マットグロッソ州)

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ピキリ川をボートで疾走

おもなフィッシング・ターゲット

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ドラードのファイト

まずナンバーワンは、河の猛虎ドラードでしょう。ほかにルアー&フライで釣れるのは、ネイティブのジャイアントイエロー・ピラニア、ドラド・カショーロ、ピラプタンガ、パクー(イエローコロソマ)などですが、移植されたピキリ川にはブルー・ピーコックバスもたくさんいます。エサ釣りだと、大型ナマズのジャウー(40キロ級)、ピンタード(20キロ級)など。ピンタードは、ルアーで釣れることもあります。
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ピラプタンガ

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ドラド・カショーロ

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ジャイアントイエロー・ピラニア

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ブルー・ピーコックバス

せっかく自然の宝庫に来たんだから……
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トキイロコンドル

 グランデ・オガワは、現在までに延べ何十人かの釣り人をパンタナル・フィッシングのコーディネイトしています。釣り人にはいろいろなタイプがあります。がむしゃらに釣りのことばかり考えているヒトも少なくありません。まあ、それはそれでイイんですが、そういうタイプの方は何だか余裕というものがないようにも感じます。気合いが入りすぎて、かえって釣れないケースもあるようです。
そんなとき、大きく深呼吸して大自然を眺めることをお勧めしています。手の届くような岸辺の深緑が眼にまぶしいかもしれません。ふと、そこにたたずむ動物と眼が合うかも知れません。釣りはエコ・スポーツです。生態系に溶けこむことによって、よい結果がでるような気もします。
 世界最大の湿地帯パンタナルは、世界でも稀な動物の宝庫です。ここに入ったら、その素晴らしい野生の世界に浸りましょう。

パンタナル(2)では、現地で出会える(可能性のある)動物たちを紹介しましょう。

シルバー・ドラドの研究(2)

シルバー・ドラドの研究を続けましょう
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前にも書きましたが、シルバー・ドラドは、グランデ・オガワの大好きな魚族です。優美だし、パワフルだし、ゲーム性も高い。

その6.マデイラ河の大型シルバー・ドラド⇒ジャトアラーナ
ブリコン・メラノプテルス(Brycon melanopterus)
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ジャトアラーナは、アマゾン最大の支流であるマデイラ河上流に生息するシルバー・ドラドの一種です。特徴は、尻ビレの付けねに沿った黒い帯、それに連続するような尾ビレの斜めの黒帯です。学名は、ブリコン・メラノプテルスとしましたが、正確かどうか判りません。なかなかデカくなります。全長1メートル、体重8キロに達するでしょう。

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マデイラ河上流部の湧水池で撮影したジャトアラーナ。

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ジャトアラーナもフライをよく食ってくる。

その7.ブラジル、ミナス・ジェライス州のヴェルメーリャ
ブリコン・ヴェルメーリャ(Brycon vermelha)

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ヴェルメーリャとは、ポルトガル語で『赤い』という形容詞(女性形)です。その名のごとく、尾ビレ、脊ビレ、尻ビレが鮮血色に染まります。

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顔もやや尖り気味で、ドラードの一種ヒラリー(サルミヌス・ヒラリー)にちょっと似ています。これがシルバー・ドラド類の最大種かも知れません。

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上写真は14キロあるということです。分布は極端に限られていて、ブラジル南東部ミナス・ジェライス州のムクリ川のみ。個体数が減少しているレッド・ブック魚です。

その8.謎のシルバー・ドラド(コロンビア)
種類不明(Brycon sp.)
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どこの河川系かは不明ですが、体側の黒いストライプがたいへん鮮明なシルバー・ドラドの一種です。なかなか格好がいいですね。これも渓流棲。

その9.ドラードに似た黄色いシルバー・ドラド⇒ピラプタンガ
ブリコン・ヒラリー(Brycon hilarii)

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これも尾ビレ、脊ビレ、尻ビレが赤くなるタイプのシルバー・ドラドの一種です。

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ボディが黄色っぽいので、一見ドラードに似ていますが、顔つきを観ると違いが判ります。ラ・プラタ水系の上流部に生息し、特にパンタナル地方にその数が多いことで知られています。
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ピラプタンガは、一般に30センチ以下が多いのですが、まれに3キロくらいまで成長します。

その10.尾が赤いタイプのシルバー・ドラド(南米各地)
種類不明(Brycon sp.)

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全体に明瞭な黒斑や黒模様がなく、尾ビレが赤っぽいシルバー・ドラドが何種類かいます。その中でアマゾンの比較的上流(ペルー・アマゾンなど)にいる種類は、けっこう大型(全長70センチくらい)になりますね。

シルバー・ドラド類の研究:結語

★ 中南米に天然分布する魚族でシルバー・ドラド類と呼ばれるブリコン属の魚種をいくつか紹介しました。
★ この仲間は、世界の釣りシーンではまったくマイナー、ましてや極東の島国での知名度は、ゼロと言っても過言でないかも知れません。
★ しかし、グランデ・オガワは、この魚族の高いゲーム性を評価しています。
★ 闘争、特に突っ走りとジャンプは、近縁のドラード類に勝るとも劣りません。
★ たいへん用心深い習性をもっているので、この面でのゲーム性も高いといえます。
★ 願わくば、将来、この魚族がもっともっと釣りの世界で評価されるようになり、これらを釣ることを目的として南米にやってくるアングラーが現れることを期待いたします。
フィッシング・チームにご意見をお願いします

南米の河のネイティブ、シルバー・ドラドなんかを釣ってみたいと感じた貴兄&貴女、グランデ・オガワにお気軽にメールください。下のアマゾン・フィッシング・サイトで隊員を募集しています。メール入口は、下のサイトから……

アマゾン・フィッシング・サイト

シルバー・ドラドの研究(1)

シルバー・ドラドの研究(1)
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もともと南半球には、サケ科(ホンモノ・トラウトを含む仲間)の魚は天然分布していません。
『ドラードの研究』の章で触れましたが、ドラード類(サルミヌス属)は、サウスアメリカン・サーモンという異名でも呼ばれます。それでは、サウスアメリカン・トラウトの俗称を冠している魚族は…… ?
それが本章で解説するシルバー・ドラド類、すなわちカラシン目(もく)、カラシン科(か)、ブリコン亜科(あか)、ブリコン属に分類される魚族です。賢明な貴兄&貴女は、ドラード類とシルバー・ドラド類がごく近縁であることに気がついたかも知れません。そうです。カラシン目、カラシン科、ブリコン亜科まで一緒です。属の単位で違うだけです。外観もよく似ています。

なぜシルバー・ドラド?

ブリコン属(シルバー・ドラド類)の魚は、サルミヌス属(ドラード類)より全般的に(例外もありますけど)白っぽい魚体の種類が多いから、が理由です。
シルバーは一般にゴールドより地位が低い(金属のお話しです)のは、現代の常識ですが、過去には、それが逆だった時代もあるんです。新大陸のメキシコとコロンビアの銀山が開発される以前のヨーロッパでは、常に金より銀が不足していました。古代エジプト遺跡からは、金の製品にわざわざ銀メッキを施したものすら出土しています(笑)。
過去の日本は、銀の産出が多いことで鳴らしていた時代があります。中国交易の重要な産物でした。そんな背景から、黄金の国ジパングという伝説ができたらしいです。

金と銀

お話しは魚に戻りますが、ドラードとシルバー・ドラドの釣り味を比べてみましょう。グランデ・オガワ的に言って、後者は決して前者に劣りません。同サイズなら後者のほうがさらにアクティブとすら言えます。スゴいジャンプもこなします。
ただ悲しいかな、超どんデカく(20キロ級)なる種類が後者にいません。それでも10キロ以上に成長するヤツもいくつかいますから、十分にスリリングなファイトを楽しめることを保証いたします。さらに後者には前者にない素晴らしいファクターもあります。
それは…… サルミヌス属(ドラード類)は、ほぼ完璧なフィシュイーターですが、ブリコン属(シルバー・ドラド類)の魚は、昆虫類も好んで食うこと。すなわち、フライ・フィッシングで狙う価値がたいへん高いことですね。

外見的な違い

両者の違いは、だいたい顔つきで判ります。写真を比べて見てください。
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サルミヌス属(ドラード類)

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ブリコン属(シルバー・ドラド類)

前者はフィッシュイーターらしく口蓋が大きく裂けています。後者は雑食らしく顔が穏やかです。後者には幾分の例外もあって、尖った吻部を持つ種類もいます。両魚の中間的な感じです。

その1・・・北端のシルバー・ドラド⇒中米のマチャカ
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中米のシルバ^・ドラドは、グァテマラやコスタリカ、パナマなどに3種類ほどいて、現地ではマチャカと呼ばれています。けっこうゲームフィッシュとして知名度が高いらしいです。グランデ・オガワはオジサンだけど、シルバー・ドラド類が、中米まで分布していたとはまちゃか知らなかった・・・ というオヤジまるだしダジャレは使いません(すでに使ってるけど・・・笑)

ブリコン・ベーレアエ(Brycon behreae) 
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コスタリカのテラバ川などに生息し、2キロ級になるマチャカです。

ブリコン・グァテマレンシス(Brycon guatemalensis)
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ブリコン・グァテマレンシスは、ホンジュラスやガテマラの河川に生息するやや吻部が尖ったマチャカです。
 
その2.南端(?)のシルバー・ドラド⇒ピラカンジューバ
ブリコン・オルビグニス(Brycon orbignyanus)
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実際に本種が最南端に分布するサウスアメリカン・トラウト類かどうかは、定かでないですけれど、少なくともアルゼンチン北部にもいます。なかなか大物になり、全長1メートル近く、体重は5キロを超えます。ラ・プラタ水系だけに分布します。
上の写真は、大瀑布で有名なイグアス滝の下流、イグアス川がパラナ河に合流したとこからちょっと下ったアルゼンチン側の岩場。2009年1月。同行のすご腕ガイド(?)は、もちろんグランデ・オガワ(笑)。隊員のミスター・クラゲが釣ったピラカンジューバは、80センチくらいありました。猛烈にジャンプしていました。ちなみに、この魚はアルゼンチンで俗称サーモンと呼ばれることもあります。

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ピラカンジューバは、ブラジルにおいて養殖技術が確立されています。それでカンツリでも釣ることができます。

ブラジルのシルバー・ドラドの総称は、マトリンシャン

ブラジルでは、サウスアメリカン・トラウト類、すなわちブリコン属の魚を一般にマトリンシャンと呼んでいます。ただし、各地域によって、種類が違う場合もあるようです。3つの水系のマトリンシャンを挙げてみます。

その3.タパジョース河(Rio Tapajos)のマトリンシャン
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タパジョース河は、ブラジル高原に源流をもつ大河。上流は一般的にたいへん水が澄んでいます。流れの強い透明な水にマトリンシャンが棲んでいます。ここの種類は、尾の部分に弓型の黒斑が入るのを特徴としてます。2キロから3キロに成長して、大型のファイトは、ものスゴく楽しいです。ドラード以上のジャンプもします。食べても美味。
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上の写真は、マトリンシャンの群泳。タパジョース河源流部にある湧水池で、グランデ・オガワが撮影した水中写真です。オガワが使っているPCのデスクトップ壁紙画像でもあります。この画像は、以下のURLからダウンロードができますよ。
http://www.supermercardo.com/asf_030.htm

その4.アラグァイア河(Rio Araguaia)のマトリンシャン
種類不明(Brycon sp.)

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アラグァイア河もブラジル高原に源流をもつ大河ですが、大陸内では比較的に東部に位置します。タパジョース河のマトリンシャンによく似ていますが、同種かどうか不明です。写真は小型ですが、もっと大きな個体も生息しています。

その5.シングー河(Rio Xingu)のマトリンシャン
種類不明(Brycon sp.)

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シングー河もブラジル高原に源流をもつ大河です。尾ビレの黒い部分が広いので、前2種(タパジョース水系とアラグァイア水系)のものと別種でしょう。アングラーは、クレイジィ・ウィンド所属のツボちゃん。

《シルバー・ドラドの研究(2)に続く》

ドラードの研究(2)

ドラードの研究(2)


サウス・アメリカン・サーモン
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アメリカで出版されている熱帯魚図鑑などでは、サルミヌス族(ドラード類)の俗称として、サウス・アメリカン・サーモンという言葉を充てています。イメージ的には、悪くありません。しかし、生物分類に興味のない釣り人を混乱に導いたことも確かです。
 『ドラードってサケ科でしょ。アブラビレがあるもん・・・』というお言葉を、日本の某釣り雑誌の記者から頂いたことがあります。熱帯魚好きの方なら、噴飯もののお笑いですよね。グランデ・オガワももう何十回と雑誌などに書きましたが、『ドラードは、ピラニアと同じカラシンの仲間です』ってのが正解です。カラシンってのが何モノか分らないヒトは、サイトで検索をかけて勉強してください。これは南米で釣りをしたいヒトにとって、最低限の知識だと思いますよ。

第3のドラード(ヒラリー・ドラード)

サンフランシスコ・ドラード(サルミヌス・フランシスカヌス)とラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)の2種を紹介しましたので、第3の種類に進みましょう。ヒラリー・ドラード(サルミヌス・ヒラリー)です。ブラジルでは、タバラーナと呼ばれています。
本種の生息地は、けっこう広範囲ですが、どこでも数は多くありません。特に数キロ以上の大型は貴重です。分布は、サン・フランシスコ河、ラ・プラタ河の山岳渓流部(パンタナルにはいません)、そしてアマゾン水系の一部でもあるトカンチンス川の上流の渓流部です。

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写真をご覧になって判るように、ヒラリー・ドラードは、サンフランシスコ・ドラードよりもさらに白っぽい魚体をしています。そして尾部の彩色がサンフランシスコ・ドラードよりさらに赤っぽくなるのも特徴です。なかなか格好いい魚です。昔は10キロ級もいたそうですが、現在では最大で数キロが目一杯でしょう。

グランデ・オガワは、南米最大の都市サン・パウロを流れる汚染で有名なチエテ川の上流(サレゾーポリスってとこ)で40センチ級を1尾、パラナ州のチバジー川で30センチ級を10数尾ほど釣ったことがあります。両河川ともにラ・プラタ水系の上流部です。

グランデ・オガワがブラジルに来てすぐのころ(1970年代後期)、リオ・デ・ジャネイロの自然博物館に行ったことがあります。そこで対面したのが、35センチほどのヒラリー・ドラードのアルコール標本でした。その標本はまるで太った尺上ヤマメそっくりに見えました。標本ラベルには、学名:Salminus hilarii、現地名:タバラナ、産地:チエテ川と記してありました。日本にいたときは野生トラウト派のフライマンだったせいもあったんで、この魚を釣りたいなぁ・・・という目標ができました。
チエテ川で始めて本種を釣ったとき(ルアーは、ラパラのシャッド)は、ウレしかったですね。積年の願いを叶えた!という感激がありました。

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第4のドラード(アフィニス・ドラード)

サンフランシスコ・ドラード(サルミヌス・フランシスカヌス)とラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)、ヒラリー・ドラード(サルミヌス・ヒラリー)に続く最後の種類が、アフィニス・ドラード(サルミヌス・アフィニス)です。
アフィニス・ドラードは、コロンビアのアンデス山脈を流れるマグダレーナ川で記載されたドラードの一種です。その後、アマゾン水系の一部(マデイラ河など)でも発見されています。
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アフィニス・ドラードの特徴は、眼球の後方にはっきりした黒いラインが入ること。それゆえ、熱帯界では、アイシャドウ・ドラードとも呼ばれています。
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グランデ・オガワは、ペルーのマドレ・デ・ディオス地方(アマゾン支流のマデイラ河水系の最上流部)で実物に出会っていますが、コロンビアのマグダレーナ水系(アンデス山中)には、10キロ級が潜むと言われています。そのうちにフライでやっつけたいですね。本種もなかなか格好がいいドラードです。

投網で採集したペルー・アマゾンのアフィニス・ドラード
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『ドラードの研究』の結語

釣り人のあこがれ、南米に生息する『黄金の河のトラ』4種類について、各種解説をやってみました。貴兄&貴女の南米フィッシング、そしてドラード理解の一助となれば幸いです。

貴兄&貴女もグランデ・オガワとドラードを釣ろう!

★南米の河のトラ、ドラードを釣ってみたい貴兄&貴女、グランデ・オガワにお気軽にメールください。

★フィッシング・チームの隊員募集とメールは、下のサイトからお願いいたします。
アマゾン・フィッシング

次回記事の予告
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ドラードの次は、グランデ・オガワの大好きな魚族シルバー・ドラド(ブリコン類)をやる予定です。

















記事を移転しました

パカヤ・サミイアの夢枕獏さん記事を下記のブログに移転しました。

南米魚釣漫遊

ドラードの研究(1)

ドラードの研究
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本編のドラードとは、南米の河川に生息する金色に輝く淡水魚のことです。
『南米の河のトラ』の異名をもつこの漁族は、分類的にいうとカラシン目(もく)、カラシン科(か)、ブリコン亜科(あか)、サルミヌス属(ぞく)に含まれます。サルミヌス属には、数種の魚が知られています。すなわち、ドラードといっても1種類ではありません。
つい最近。2007年になって新種のドラードが記載されました。
 新種と言っても、新発見ではありません。昔は同一種だと思われていたのが、研究してみたら別種でした・・・ というお話です。

新種のドラード

サルミヌス・フランシスカヌス(サンフランシスコ・ドラード)
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上写真は、サルミヌス・フランシスカヌスのホロタイプ(学名記載の根拠となるもっとも重要な標本)

新種のサルミヌス・フランシスカヌスの生息地は、ブラジルで3番目(アマゾン、ラ・プラタに次いで)に大きなサン・フランシスコ河(Rio Sao Francisco)の特産種です。同河川は、時期によってたいへん水が澄んでいて、キモチのいい釣り場です。

2007年の記載論文は、これです。
Neotrop. ichthyol. vol.5 no.3 Porto Alegre July/Sept. 2007
Salminus franciscanus, a new species from the rio São Francisco basin, Brazil (Ostariophysi: Characiformes: Characidae) Flávio C. T. Lima; Heraldo A. Britski


サン・フランシスコ河の流域
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大型になるサルミヌス属の2種

サルミヌス族、すなわちドラード類は、数種類いることを前述しましたが、その中で20キロ以上の重量級に成長できるのは、2種類だと思われます。一つは、新種記載されたサンフランシスコ・ドラード。もう一つは、古くからよく知られている『ラ・プラタの河のトラ』であるラ・プラタ・ドラード(サルミヌス・マキシロッサス)です。前者は、最大で25キロくらい、後者は35キロくらいの記録があります。ちなみにドラードでは10キロを超えるような個体は、すべてがメスです。オスで5キロを超えることは滅多にありません。

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サン・フランシスコ河のサルミヌス・フランシスカヌスの12キロ
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ピキリ川のサルミヌス・マキシロッサス

両虎の違いは……

上の2枚の写真を比べてみると、同じくらいのサイズだと、前者(サンフランシスコ・ドラード)は後者(ラ・プラタ・ドラード)より白っぽいのがお判りでしょう。尾ビレの赤は、前者のほうが、より鮮血色です。
頭部の形では、前者のほうがいくぶん吻部が尖っています。その他、歯並び、側線などにも違いがあるのですが、専門的すぎますから、ここでは割愛しましょう。
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サンフランシコ・ドラードの超大型

サンフランシスコ・ドラードも超大型になると黄色が強くなる傾向があります(写真)。

日本のヘミングウェイとドラード

ドラードという南米魚が日本の釣り界で認知されるようになったのは、1978年に上梓された開高健の『オーパ』以降のことでしょう。いろいろな意見がありますけれど、グランデ・オガワは、開高健の釣りエッセイの最高傑作は、『オーパ』だと思っています。
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何かの事情があって
野外へ出られない人、
海外へいけない人、
鳥獣虫魚の話の好きな人、
人間や議論に絶望した人、
雨の日の釣師・・・・
すべて
書斎にいるときの
私に似た人たちのために。


という出だしに魅了されてしまったヒトは少なくないでしょう。

ドラードは、こんな感じでしたね・・・

いつごろからか
南米のどこかの河川にドラドという魚が棲んでいるのを知るようになった。
この魚、現地では『河のトラ』と呼ばれる。


『オーパ』を読んで、南米に行ってドラードを釣りたい! と、夢みるヒトがたくさん現れたのは間違いありません。それほど開高さんの文章は巧みだったんですね。
ちなみに、ダイワの看板男:村越正海さんもその一人でした(と本人が言ってました)。

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村越正海さんとドラード
写真は、2004年10月上旬に行われた、『ザ・フィッシング』のブラジルロケ中のもの。現地コーディネーターは、もちろんが無論スゴ腕ガイドのグランデ・オガワ(笑)。番組のお題は・・・

アングラ-ズ・ドリーム ~ 黄金の魚ドラドを追う ~
~ ブラジル・パンタナール湿原ピキリ川 ~


でした。ピキリ川は、グランデ・オガワのホーム・グラウンドの一つです。

ピキリ川は、ブラジル中西部のマット・グロッソ州と南マット・グロッソ州の境界辺りを流れる中型(幅数十メートル前後)の川です。世界最大の湿地帯といわれるパンタナルの中でもかなりの辺境。すなわちアプローチが遠い。だから魚影が濃い。野生動物もウジャウジャいる。パンタナルの野生動物については、その内このブログに別章を設けて書くつもりです。

イントロダクション


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アナコンダは釣れませんが……

最近少しずつ、日本のアングラーの方々も地球の反対側にあたる南米諸国に釣りにくるようになりました。今までに延べ何百人かのアングラーを現地でご案内していますが、『釣りに夢中なヒトたちは、総じて新熱帯区(中南米)に生息する魚族を余りご存知ない……』と、感ずることがあります。
確かに、ここに生息する魚(ゴンドワナ系)は、極東の島国には自生していないものが少なくありません。というより、まったく異質と考えてもいいでしょう。それはアジア、ユーロ、USAの魚族(ユーラシア系)とは、まったく違った地球規模の進化史があったからです。
でも、しかし、自分のターゲットの正体を知らないで釣りをするより、いくらかなりの知識を持って臨んだほうが、ずっと楽しいのではないでしょうか。
という感じで、南米釣り行脚四半世紀のグランデ・オガワが日本では謎の部分が濃い中南米の猛魚をオリジナル感覚でご紹介しようという趣旨で始めたのが、この『新世界釣魚』ブログです。
アマゾンを始めとする広大な新世界には、素晴らしいファイトを見せてくれる魚たちがたくさん生息しています。もしこの『新世界釣魚』をご覧になって、私も釣りに行きたい! と感じてくれる貴兄&貴女が生まれたら、それに勝る喜びはありません。

グランデ・オガワは、『アマゾン・フィッシング』のサイトも管理しています。そちらでは、釣りチーム隊員の募集もしていますので、釣行などのご相談は、そちらから気軽にメールしてください。
アマゾン・フィッシング・サイト

そのほかに、釣行や南米生活を綴ったブログ(南米魚釣漫遊)、熱帯植物に関するブログ(南米大陸・植物歳時記)も同時進行でやっています。そちらもヨロシクお願いいたします。
南米魚釣漫遊(アメブロ)
南米大陸・植物歳時記
プロフィール

グランデ・オガワ

Author:グランデ・オガワ
始めて当ブログをご覧になるかたは、まず記事のイントロダクションをご覧になってください。

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