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その12・・・パッカ型とアスー型

今回から、いよいよ大型になるジャイアント・ピーコックバスの系統のお話しに入ります。

さて、日本の熱帯魚界には、白いスポットが並んでいるピーコックバスの個体をホンモノ・テメンシスと呼んで上位ランクつけして、高額で販売する奇妙な風潮がありました。ブラジルでは、いわゆるホンモノ・タイプをツクナレ・パッカと呼んでいます。哺乳類のパカ(現地名パッカ)に色彩が似ているからです。

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哺乳類のパカ

ホンモノがいればニセモノがいるんでしょうねぇ(笑)。体側のバーが明瞭なものがニセモノ・タイプです。ブラジルでは、このニセモノ・タイプをツクナレ・アスー(厳密には、テメンシス・ピーコックバスのニセモノ・タイプ)と呼んでいます。このブログ中では、今後ホンモノ・タイプをパッカ型、ニセモノ・タイプをアスー型と呼ぶことにします。写真で比較してみましょう。

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ホンモノと呼ばれる色彩の個体(パッカ型)

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ニセモノと呼ばれる色彩の個体(アスー型)

パッカ型(ホンモノ)とアスー型(ニセモノ)にはいろいろな相違があります。まず色彩。スポットの有無はもちろんですが、前者には全体に薄い紫色の輝きがありますが、後者は明瞭な緑灰色と黄色が基調です。前者は、小型個体が多いですが、70cmを超えるヤツもいます。後者にはたまに20センチくらいの小さいものもいます。
次に体型。前者は、後者よりスレンダーで安定した流線型をしています。
グランデ・オガワが気がついた形状の最大の差異は、側線ですね。後者は、シクリッドの定番、すなわち2本に分かれているのですが、前者は、それがつながっていて、エラ後ろから尾柄まで1本になってます。この点だけでも、まるで同種には思えないんですが、実際にツクナレ・パッカはシクリッドじゃないんじゃないか、という学者さんさえいました。

そしてアングラーなら、同サイズなら前者のほうが、よりパワフルで、スピードも速いということに、簡単に気がつきます。ブラジルの釣りTV番組や雑誌でも、それはしばしば語られています。さらに生息環境も違いますね。前者は流水部を好みますが、後者は湖のような止水に多いんです。
実をいうと、グランデ・オガワも、ツクナレ・パッカとツクナレ・アスーは、別の種と思っていたことがありました(笑)。しかし、両者は必ず同じ場所にいるしなぁ…… と悩みました。この疑問をズバリと斬ってくれたのは、ネグロ河の上流に住むインディオの末裔、スゴ腕漁師のシュシュワの一言でした。
「ツクナレ・パッカには、頭に肉瘤があるヤツは、絶対にいない」 これで、眼からウロコが落ちたみたいです。
結論で言うとパッカ型(白斑タイプ)とは、同種内のノン・スポーニング・フェーズ(まだ成熟に至らず、産卵にからんでいない状態の相)なんです。性成熟する時期は、小さくても元気で色気が強いヤツ、大柄なのに意外と清純なヤツと、個体や環境によって幅が大きいのに違いありません。
成熟を始めると、脂がのって体高が増します、ともなって泳ぐスピードがやや落ちます。そして、身体が疲れる流れ場を避けるんです。スポットが消えだし、黒いバーが明瞭になり色も変わります。その後、成熟を始めた中間型の個体多数で変異途中で側線は徐々に切れ、完熟すると2本に分かれることを確認しました。

すなわち熱帯魚界のホンモノとニセモノは、まったくの同種です(大笑)。

ちなみに、英語圏では、パッカ型をスペックルド・ピーコックバス。アスー型をジャイアント・ピーコックバスと呼んでいます。IGFA(国際釣り協会)の種類判別もかなり怪しいところがあります。
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